緑内障について、労災(労働者災害補償保険)で補償されるかというと、個人的には、難しいのかなと思っている。
自分も、長時間残業で、緑内障(予備軍)に至ったと思っているけど、以下の理由で、難しいのかなと思っている。
・因果関係
そもそも、緑内障は、原因がはっきりとは特定されていない病気のようである。
また、想定される原因も、遺伝や強度の近視など、個人に起因するものもあり、必ずしも長時間労働による目の酷使で(特にそれのみで)発症したとは言い難いように思う。
会社側とすれば、長時間労働による目の酷使以外の原因により発症したのではと反論してくるだろう。
・時間の長さ
緑内障は、視神経の損傷により視野が失われる病気であるが、視神経の損傷が直ちに視野喪失につながるわけではない。
また、視神経の損傷も、長期に渡って進行する病気である。
そのため、視神経が損傷した起点を遡って特定することが難しいし、また、視野が失われるほどの視神経の損傷に、どの程度、長時間労働が影響を与えたか、特定することが難しい。
会社側とすれば、視神経が損傷した時点で長時間労働をさせていたか否かの立証や、視神経の損傷の進行の過程に長時間労働がどの程度影響したかの立証を求めてくるだろう。