以前、「人は皆、いつか障害者になる。」という言葉を聞いたことがある。
障害者差別をする人や、バリアフリー推進を反対する人に向けて、誰しも老いたら身体機能・認知機能が衰え、大なり小なり、障害者とならざるを得ないこと(老いる前に死なない限りは。)、または、自分自身が老いて障害者になるまでまだ時間があるとしても、自分の親をはじめとする自分より年長の家族は自分より早期に老いて障害者になることを啓蒙し、障害者差別やバリアフリー推進へ反対することを戒める趣旨の文脈で使用された言葉だったと記憶している。
緑内障予備軍となり、障害者予備軍となった今、その言葉を痛感している。
今までも、障害者差別などをしてきたことはない(もっとも、同時に、積極的に障害者差別解消に貢献してきた、とはとても言えないが。)。
でも、上記の言葉を実感を持って受け止めたことはなかった。
よく考えれば(よく考えなくても)、老いて障害者にならずとも、子供のころだって、人にお世話になりっぱなしだ。
もし今が、眼鏡もまだない時代であれば、自分は既に障害者だろう。
人の世話にならずに生きる期間を持てること自体が幸運だ。
自分もこの幸運な期間を少しでも長くできるよう、日々の生活に気をつけよう。